エコ窓選びのポイント

エコ窓選びのポイント

リフォームする前に!押さえておきたい“エコ窓”選びのポイント

エコ窓にする大きなメリットを知っていただいたところで、「さっそく我が家もエコ窓にしたい!窓断熱リフォームをしてみたい。」と思い、いざ取りかかろうとしても、エコ窓断熱リフォームには、実はたくさんの種類があるのです。そこで当団体では、エコ窓選びに必要な情報を簡単なポイントにまとめてみました。

※分譲マンション(集合住宅)の方へ
窓は共用部に属します。窓リフォームするためには管理組合の許可が必要になりますので、必ず事前に管理組合へご相談・ご確認ください。尚、内窓取付の場合、専有部にあたるため工事可能となりますが、必ず工事前に管理規約をご確認ください。

ガラス交換

今ある窓の障子部分からガラスのみを取り外して、Low-E複層ガラスなどの断熱性能が高いガラスに交換する方法です。

ポイント

  1. 簡易な工事で、1窓約1時間で入れ替えができます。
  2. 今ある窓のデザインは変わりません。古いサッシの場合、窓のゆがみやすきま風等は改善されません。
  3. 断熱性がアップすることで、ガラス面の結露は軽減できますが、サッシ枠やアタッチメント部分の結露は防げません。
  4. 今ついている窓が一枚ガラスで、分厚い複層ガラスに交換する場合、窓サッシの溝幅が異なるため、サッシの溝幅に入らず、接続部材(アタッチメント)が必要になります。アタッチメントの分、若干視界が狭くなり、断熱性能も落ちてしまうというデメリットがあります。
    ただし、厚みが通常の一枚ガラスとほとんど違いない真空ガラスの場合は、アタッチメントを使わずにガラス交換が可能なため、高い断熱性を実現することが可能です。

※障子…サッシの枠の間にはめ込まれたガラスが入った部分のこと
※サッシ枠…窓の障子が入っている枠(レール等が付いている枠)のこと

【主なガラスの種類】

  • 一般複層ガラス

    二枚の板ガラスの間の中空層に乾燥した空気を挟み込んだガラス。一枚ガラスの約2倍の断熱性能を実現します。

    ※「エコガラス」には該当しません。

  • Low-E複層ガラス(エコガラス)

    複層ガラスの間に特殊な金属膜(Low-E膜)をコーティングしたガラス。金属膜があることで熱の伝わりが抑えられ、断熱性能が上がります。遮熱性を高めたタイプと断熱性を高めたタイプがあります。

    ※Low-E(ローイー)膜とは、熱の伝わりの1つである「放射」を抑える特殊な金属膜のこと。
    一般複層ガラスに比べ、さらに高い断熱性能(一枚ガラスと比較して約3倍)をもっています。

  • 真空ガラス(エコガラス)

    二枚の板ガラスの間が真空層になっているガラスです。原理は魔法瓶と同じで、真空層があることで熱を伝えづらい構造になっています。一枚ガラスの約4倍、一般複層ガラスの約2倍の高い断熱性能を実現します。

内窓の取付

今ある窓の内側にもうひとつ窓を取り付ける方法です。

ポイント

  1. 簡単に取付けできます。また、廃材がほとんど発生しません。
  2. 二重の窓になるため、窓の開閉や拭き掃除の手間が増えます。
  3. 室外窓と室内窓の間に空気層がうまれるため、断熱性能はもちろん、防音にも効果的です。
  4. 内窓に使用するガラスに断熱性能をもたせるとさらに効果的です。
    ガラスは大きく分けて4種類『一枚ガラス』『一般複層ガラス』『Low-E複層ガラス』『真空ガラス』があります。特に、断熱に加えて防音を求めるなら、真空ガラスがおすすめです。真空は熱も音も伝えないため、断熱性と防音性どちらにも優れています。

カバー工法

今ある窓サッシ枠に、新しい枠をかぶせることで、新しい窓を取り付けることができる方法です。

ポイント

  1. もとの枠を取り外す必要がないので、まわりの壁や床を工事することなく小規模な工事が可能です。
    工期やコストの面でメリットがあります。
  2. 断熱性能だけでなく、経年によるゆがみや隙間風の解消、開閉動作・建付けの改善にも効果的です。
  3. もとのサッシ枠の上から新しく枠を被せるので、その分、窓の大きさが一回り小さくなります。
    ※掃き出し窓の場合、下の枠も立ち上がってくるため段差ができてしまいます。既存の窓の種類によってはフラットなままカバー工法ができる商品もあります。
  4. より高断熱な窓サッシを選択できます。(※参照:【主な住宅用の窓の素材】)
  5. より高断熱な窓サッシを選択できます。
    (※参照:【主な住宅用の窓の素材】)

外窓交換

今ある窓を壁からすべて取り外し、新しいサッシと交換する方法です。壁を切断して工事を行います。

ポイント

  1. 窓を取り外すために壁を壊すため、大掛かりな工事になります。また、新しい窓の設置後にまわりの壁の補修工事が必要になるため、全体的にコストが高くなります。
  2. 窓を枠ごと新しくする方法のため、経年による窓のゆがみ・隙間も一新できます。
  3. より高断熱な窓を選択できます。
    (※参照:【主な住宅用の窓の素材】)

【主な住宅用の窓の素材】

住宅用の窓は、『アルミ製』『アルミ樹脂製』『樹脂製』『木製』の大きく4つの素材に分類されます。
断熱性能はアルミ製が一番低く、樹脂製・木製の窓がより断熱性能が高くなります。
ただし、日本ではまだ木製サッシの普及が進んでいないため、下記図の3つの素材区分から選ぶことが多くなります。断熱性能の高いアルミ樹脂製や、より高断熱な樹脂製窓がおすすめです。
※特に築30年以上の住宅では、窓の性能や形状が悪い状態にある可能性が高いため、ガラスだけの交換よりも、カバー工法や外窓交換もおすすめです。

どこに頼んだらいいの?

地域の窓専門店(ガラス店、サッシ店)、工務店、リフォーム専門店 等だけでなく、ホームセンターなどの量販店まで、たくさんの業者が窓を取り扱っています。
ただし、窓リフォームの方法はさまざまで、お住まいの状態やお悩みに対して、どの方法が最適なのか見極める必要があります。
住宅に関する困りごとであれば、工務店・ハウスメーカーやリフォーム専門店に相談することもあると思いますが、窓リフォームのことであれば、施工技術の確かな信頼できる窓の専門店(ガラス店、サッシ店)に相談し、適したアドバイス・方法をご提案してもらうことをおススメします。